ケータイ小説 野いちご

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カ・ン・シ・カメラ

放課後デート

翌日、あたしは紙袋にクマのぬいぐるみを入れて学校へ持ってきていた。


ぬいぐるみは新しい箱に入れられ、きれいな包装紙で包まれている。


「おはよう純白。今日はすごい荷物だね?」


教室で杏里にそう言われ、あたしはニッコリと微笑む。


「今日は颯の誕生日なの」


そう言うと、杏里は「あ! そうだった!」と、声をあげた。


「ごめん、あたしすっかり忘れてた……」


「杏里が気にする必要はないでしょ? 他に好きな人がいるんだから」


「そうだけど……。でおも、颯先輩の誕生日って毎年プレゼントがすごいんでしょ?」


そう聞かれ、あたしは眉を下げた。


「そうなんだよね。今日もきっと沢山貰ってると思うんだぁ」


颯は人からのプレゼントをないがしろにしたりはしない。


だから、1つ1つ快く受け取ってしまうのだ。


それは女の子たちにとっては格好のチャンスで、彼女であるあたしを気にせず颯に近づける日なんだ。

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