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寒さで凍えそうな銀世界。
深々と音もなく降る雪は
人の体温を思い出させる。
誰かに触れたくて、触れてほしくて、
人恋しくなる。
誰でもいいわけじゃない。
傷つくと分かっていて、
傷つけると分かっていて、
それでも、どうしても、
きみのことだけは譲れなかった。
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2018/2月28日
スターツ出版文庫より発売
*こちらは修正前の内容になります。
文庫版と内容はほとんど変わりませんが、
読みやすく編集していますので、
サイト版との違いも楽しんでいただけたら、
嬉しいです*
好評発売中
あらすじを見る
弟を事故で失って以来、心を閉ざしてきた高校生の小枝は、北海道の祖母の家へいく。そこで出逢ったのは“氷霰症候群”(アイスヘイルシンドローム)という奇病を患った少年・俚斗だった。彼の体温は病気のせいで氷のように冷たく、人に触れることができない。だが不思議と小枝は、氷のような彼に優しい温もりをもらい、凍った心は徐々に溶かされていった。しかしそんな中、彼の命の期限が迫っていることを知ってしまい――。触れ合うことができないふたりの、もどかしくも切ない純愛物語。