Again――恋と花は散り逝いて――

恋愛(ピュア)

慈朗/著
Again――恋と花は散り逝いて――
作品番号
1037677
最終更新
2014/04/27
総文字数
8,165
ページ数
3ページ
ステータス
未完結
PV数
312
いいね数
0


 突如訪れた初恋の終わり。

 あの頃 俺はまだ幼くて、愚かで、無知だったから、君の言葉の意味も君が抱いていた悲しみも優しさも、わからなかった。
 ただ砕けた初恋の残骸を見つめて、自暴自棄になっていた。

 本当に、どうしようもないよな。
 俺っていつもいつも、救いようがないほど馬鹿だ。
 もしもあの時に戻れるならば、君を抱きしめて離さないのに。何があっても、絶対に君をいかせないのに。




 なあ、怒ってくれよ。

「バカ」って、

「何も知らなかったくせに」って、

「全部アンタが悪いんだ」って、

 怒ってくれよ。

 責めてくれよ。

 怒鳴ってくれよ。

 昔みたいに、あのツンとした態度で俺を叱ってくれよ。


 ………。

 笑ってくれ。

 笑ってくれ。

 笑ってくれ。

 頼むから、また、俺に笑ってくれ。

 笑顔を見せてくれ。

 笑ってくれ。

 笑ってくれよ。お願いだ。お願いだ……。

 どうか、どうか……――志帆。







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隆二と志帆。
幼馴染みで恋人でもあった二人は15の春に別離した。
志帆の言葉の意味、そして隆二を待ち受ける真実とは--。

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