―もっと、刺激的な恋を。―

僕には忘れなれない夏がある。 高校2年の夏。もう10年も前になる。 あの日は台風8号の影響で、電車が動かなかった。 帰り道を徒歩に切り替えた僕は、傘の意味を成さない暴雨の中、自宅の最寄駅から２駅離れた本屋の前で、雨露を凌いでいた。 今でもはっきりと覚えている。 淡いピンクの傘で、雨を避けながら走ってくる君を。そして僕の隣で雨避けをする君を… 僕は今でも、あの台風8号に感謝している。

高校3年生の私は 同級生の彼に、片想いの恋をしています。 25歳の私は、恋をしていますか？ しているならば、誰に恋をしていますか？ 今の私の知らない人ですか？ それともまだ、同級生の彼ですか？