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なずなす
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夏まつり

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茜色の約束

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それは、忘れられない恋でした 『笑えよ、ばぁか』    『お前が、いなきゃ、この世界に色なんてねぇんだよ』 『愛してる』
す桜

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はらり 桜の花弁が一枚教室の済に舞い降りた それは酷く柔らかで触れたら破れてしまいそうである そして、また窓側の席に座っている彼女も桜の花弁のようなのであった 彼女の名前は、桜 天音という。 他の女子にはない気品があるぶん、すこし近寄り難い雰囲気がある 僕は、桜 天音に一目惚れした さて、一目惚れという格好いい言葉を使ってみたが実際、一目惚れしたからといって何かが変わるわけでもない 僕は所詮帰宅部のThe☆地味男子だ 桜さんの眼中にもないだろう(ああ、悲しい) かといって何も行動を起こさないからには何事も始まらない この物語は僕が青春(アオハル)しようと走り出す第一歩なのだ 暑い 大嫌いな勉強と戦っている中滴り落ちる汗が僕は嫌いだ 気持ちが悪いしうざったい 「北斗ってケッペキショウ?」 と幼馴染の陽春に聞かれたがそれはあながち間違いではないと思う いや、ただ清潔なだけかもしれないけど…。 ポケットからシーブリーズを取り出すと、僕は勢いよく顔をふいた つん、とした石鹸の香りが鼻腔を擽るのと同時に目に滲みる 思わず涙目になると「馬鹿じゃないのー?」とヒロに笑われた 「うるせーよ」肩を小さく小突く ヒロは俺の親友で唯一、信頼できる奴だ。いや正しくは恩人といったほうが良いのかもしれないが…。 とにかく、俺はヒロが大好きだ!(勿論、友達として!)   ヒロとふざけあっている時間は楽しい 今も、二人でじゃれ合っていると 「おいお前ら!」と先生から注意を受けてしまった。普段なら先生の言うことは無視して遊んでいるのだけれど、この先生は、正義感が強くて優しいから僕は先生…道坂先生に叱られたときにはいつもしっかり前を向くようにしていた。それはヒロも同じで…。 僕らは真剣に約50分の間教科書とにらめっこしていたのだ。 「暑い中、お疲れ様だった!」 これほど先生の言葉が救いに感じたことはかつてあっただろうか。 夏期講習一番だ 嬉しいのと疲れたのとで伸びをする 疲れ切った僕を見て先生が不敵な笑みをみせた。 「痛え!」 ぱこん、と教科書で頭を叩かれる 「伊東!お前はテスト何点だったんだ!?お前にはまだ補講があるはずだが…」 …はい、そうでした。 すっかり忘れていた。 絶望的で思わず涙しそうになる。 「あはは〜がんば!北斗」 クラスメイトのエールを受けても僕の心は全く

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