月夜の翡翠と貴方 (相沢ちせ/著)レビュー

★★★★★

私を忘れないで

美しく無口な奴隷と明るく謎の多い主人
辛く苦しい過去をもつ2人の冒険の物語



何度も何度も読み返して、その度に泣きました。

何も望まなかった『ファナ』が、『欲しいもの』に手を伸ばす瞬間。

感動という言葉では言い表せないほど、心を揺さぶられました。

格差ある国ペルダインで生きる人々の生活を、呼吸を間近に感じ、かつ登場人物の心や行動を美しく鮮やかに描き出す透明感溢れる文章は流石で、自然と文章が脳内で映像化されていきます。

また先の読めない構成やストーリー展開は圧巻です。

本当に大好きな作品です。


許されない想い。
辛くて、苦しくて、だけど愛しくて。

翡翠葛【ジェイド】の花言葉
『私を忘れないで』


胸に深く突き刺さって、心揺さぶられるこの作品。

彼らの幸せを祈って。

神立まお
(2016/08/09/14:12)