「…ない、上履きがない!」


それは、突然起こった。



いつも私が履いている上履きが


下駄箱から無くなっていたのだ。



「柚、どうした」


ルルは心配そうに顔を覗き込んできた。


「…上履きが無くなってて……。おかしいなぁ…確かにここに入れたはずなのに」


「間違ったんじゃないのか」


「ううん…確かにここに…」


誰かに盗まれたのかな…?




それともイタズラ?



仕方なく、来客用のスリッパを履いた。


そして教室に向かっている時、


なぜか周りからの視線が痛く感じた。