気分を変えようと、エンが枕をひっくり返したときです。



わずかに開いたカーテンのすき間から、月が顔を出していました。

ため息がでるほど、きれいな満月です。




 (きっと、カーテンも眠れないのね。しかたないわ、こんなにすてきな夜空なんだもの)



エンはしばらく、月を眺めていることにしました。