「……叶多くん。 莉歩ちゃんと、幸せになってね……? 私も、負けないくらい幸せになるからさ」 最後だけは……… 笑顔になりたい。 「うん。こころもな…?絶対だぞ」 やっと、彼はクシャッとした笑顔になった。 「分かってるよ…! 叶多くん、私に楽しかった思い出をありがとうね? ずっと……その笑顔で莉歩ちゃんの隣にいるんだよ?」 最後は…… きっと、今までにないくらいの 笑顔になれたハズ。 ―――私は、叶多くんにそれだけを言うと、 屋上から出た。