――――………… ―――ガチャっ。 屋上には…… あの日のような、 茜色の空が広がっていた。 「……叶多くん、お待たせ」 今日は、たまたま早く上がれる日だったから それまで、叶多くんに待っていてもらった。 叶多くんの目の前までくると、 頑張って笑顔にした。 「結婚、おめでとう」 認めたくないけど。 叶多くんが選んだんだから、 認めざるをえない。