絢ちゃんを見送っていると、 後ろに人の気配を感じた。 「あの。この辺でタオルが売ってる店、ってありますか…?」 「あぁ、タオルでしたら……一階のコンビニにも売ってますよ?」 私と同い年くらいの、男の人。 彼は、クシャッとした笑顔で 『ありがとうございました』と言って、 エレベーターに向かった。 その刹那、 私の瞳からは……… 一筋の涙が零れた。