こんな早い時間なのに、 もう並んでる……。 「拓が並んでるから、行くぞ」 叶多くんがあたしの手を握るのを見た美咲は、 相変わらずニヤニヤしてる。 ってか、いつからいたのかな? 西森くんが並んでたのは、 かなり前の方。 「いつからいたの?」 「ついさっき。 何か今になって、長い行列ができたんだよ」 ――ドキっ……。 新年早々、叶多くんの笑顔が見れた。