「でも……っ!」 そう言う前に、美咲は先輩のもとに行ってしまった。 ――不安だよ。 大丈夫かな、美咲……。 入江先輩は、みんなから好かれてるもんね。 だから……彼女の美咲を恨む人も、 たくさんいるハズ。 あたしだって、叶多くんファンから たまに、意地悪とかされるし……。 「……どうしよ…」 「何が?」 気づくと、叶多くんが パンを頬張りながら あたしを上から見下ろしていた。 「美咲が、女の先輩に……。 多分、入江先輩関係…」 すぐに行動にうつせないあたしが、 もどかしい……。