「櫻井さーんっ!聞こえますか?」 それからしばらくして看護師さんがあたしをゆさゆさとゆさってきた。 「ゆっくり息を吸ってください。吸って、吐いて、吸ってーー」 「大丈夫ですかー?」 ぼんやりとしていた意識もだんだんとはっきりしていく。 私はただ看護師さんに頷いた。