プリンセス×プリンス





「理性ぐらい保ちなさいよ!また花鈴ちゃんに怪我させるつもり!?」




 また私が怪我?




 ハテナマークが脳内を埋め尽くした私は、



 さっきからずっと黙っているマネージャーを見た。




「・・・監督がそのままあのシーンを使おうって言いだしたのよ。
あの監督、1度決めたことを曲げないことで有名なの。

遥華テレビの社長の意見でさえも聞かないほどにね。


そんな頑固な監督が言いだしたんだから、2人のキスシーンは全国放送で
流れてしまうのよ。
流れてしまえば、また過激なあすくのファンが花鈴を襲うかもしれないわ」




 あの監督さん、凄い人なんだ。




 ・・・じゃなくて。




「また・・・?」



 あの恐怖を味わうの?




「嫌だよ・・・そんなこと・・・」




 私はとっさに耳を塞いだ。