四月の、雨の日。 神社で雨宿りしていた私にタオルをかしてくれた律。 あそこにいたのが翠だったら 私は翠を先に好きになっていたかもしれない。 偶然に偶然が重なって、たまたま律だった。 …最初から律を好きになる運命なんて。 運命なんて、ない。 期待したってそんなの……。 どこにもないのに…。 何後ろ向いてんだ。 いつまで立ち止まってるんだ。 ほんとにばか。