「そしたら、陽菜の分が……」 遠慮がちなしいちゃんにおかまいなく、あたしはケーキにナイフを入れる。 「あたしの分なんて、気にしなくていいからさ!今日はあやくんのために作ったんでしょ?」 ケーキを一口サイズに切りわけ、しいちゃんに渡す。 しいちゃんは「ありがとう」と、受け取ってくれた。 クリスマスにしいちゃんの手作りケーキが食べられるなんて、あやくん幸せ者だよ。 「おいしい……!これが、手作りなんだ……!」 顔をほころばせながらケーキを味わうしいちゃんに、あたしも笑みが浮かぶ。