ルカが、右手を差し出してくる。 その手に、そっと自分の手を添えた。 ルカが微笑み、あたしも微笑む。 ルカと手を繋いで教室を出て、廊下、下駄箱、校門、あたし達が2人で歩くと、みんなが避けて細い道ができた。 全校生徒の視線が、あたし達に集まっている。 そして……。 「サラ、様……」 校門の前に、今日もビシっと張りのあるえんび服を着たシキの姿が。 「シキっ!!!!」 あたしは、ルカの手を離して、勢いよくシキに駆け寄った。