……その時。 あたしの体は本に吸い込まれるかのように、自由が取れなくなり体が傾いた。 「え……ルカ……助けて……」 体が勝手に本に近寄り、指輪をつける右手がグググっと物凄い力で本のページに吸いつく。 「体が、勝手に……」 左手で力いっぱい右手を支える。 だけど、この強さには勝てない。 「サラ!?」 「サラさん!?」 ルカとフランさんの声が重なった時。 「きゃっ‼」 あたしの体は、本の中へと吸い込まれた。