お母さんも先生に続き、入ってきてすでに泣いている様子だった。




「もかさん、大事なお話が………」





「分かっています。私、死んじゃうのでしょう?」





だいたい予想はついていた。





ポツリ。




気づくと、ちっぽけな涙が私の頬を一筋流れていた。





「そうです、残り3週間となってしまったのです。こればかりは私もどうすることもできません。本当に申し訳ございません」





そう言って先生は深く深く頭を下げた。




「うぅ……ヒック」







泣き出したら止まらなくなって、お母さんと先生の前で、ついに涙を見せてしまった。




お母さんは、『ごめんね』と繰り返すばかり。






私が悪いんだよ、だから謝らないで。




泣きながら、そんなことを考えていた。






今までありがとう。




はやいかもしれないけど、ありがとうと伝えられるのは今日が最後だったら?





生きているうちに、たくさんの人に、






ありがとう、と伝えよう。





そう私は、決心したんだ____