【完】斜め前と、ちっぽけな涙。

次の日。あたしは、まなと君の言う通り、校門前に行こうとしていた。



「もかー!カラオケ行こ!」



由美ちゃんだ。カラオケ…?



…………あっ!!!




そうだ。昨日約束したんだった。




どうしよ…



「あたし、まなと君に呼ばれてて…話終わってからで……」



「ああ、そういうことね、わかった。終わったらメールして?」



由美ちゃんは理解するのが早すぎる。




「うんっ!ありがと、いってくる」


よしっ…!!___そう思い、あたしは、まなと君の元へ向かった。




……ハァハァ。




どれぐらい走っただろう。



校門前がいつもより遠く感じたのは、気のせいかな。




あたしが着くと、まなと君はすでにいた。




「えっと……どうしたの?」




「あのさ…」




まなと君は、気まずそうにあたしを見る。何で___?




「……………別れよ」




え………?



わ、かれ……る?




「え?……………」




あたしは、まだ頭がついていけない。




何が起きた……?




「ごめん…好きな子ができたんだ」




そ、そんな………




「………ヒック」




気づけば、あたしの目からは、涙が溢れていた。



「ううっ…まなと…くん」




あたしは、そう言いしゃがんだ。



泣き顔を見られたくなかったから。