【完】斜め前と、ちっぽけな涙。

「はい。もかさんの病名は、」




ゴクリと唾を飲んだ。




きっとお母さんも。




誰よりも緊張しているのは、お母さんだと思う。




「胃ガン………です」




…………




胃ガン…………………?





「………うそ………」




あたしより先に、お母さんがそう行った。




あたし、ガン……なの?




『本当です。もかさんは、きっと辛い吐き気などを今までされてたと思います、それはお母さん聞いていましたか?』




……言ってない。迷惑かかると思ったから。




「………聞いてないです」




「今から、これを治すのは、とても大変です。」




「…………っ…そんな…」




お母さんが涙を流していた。




初めて見た、お母さんの涙。





「なんで相談しなかったの……!?」




お母さんは、誰よりも悲しそうな顔で、……………怒っていた。





「…迷惑、かけると思ったから」




そう言うと、ボロボロともっと涙を流した。