【完】斜め前と、ちっぽけな涙。

「う"っ……」




やばい、吐く。




「ぉうぇえ………」



思った通り、あたしはトイレで夜ご飯を戻してしまった。



頭もクラクラして…



もう寝よう。



あたしは深く考えず、眠りについた。



なんでもないよね?…きっと……



その日から、あたしの体調は、悪くなっていくばかりだった。




でも、お母さんたちには迷惑かけたくないし、黙ってた。



毎日続く吐き気。そして、倒れそうになる貧血。



学校ではなんとか保ってるけど、結構そろそろやばい。



う"………倒れそう。



今は学校で、次の授業は体育だ。



体育だなんて……あたし、死んじゃう…



「お前、最近大丈夫か?なんか痩せた気がするし。体調悪いんだろ?」



倒れそうになったあたしを受け止めるように、心配してくれるたくと。



あたしの周りには、優しい人ばっかだなー…



由美ちゃんも、心配してくれるし…



「大丈夫」



あまり、このことは人にばれたくない。