【完】斜め前と、ちっぽけな涙。

「抵抗したけど力がなかったんだもん…」



あのときは、怖すぎて動きすら取れなかった気がする。



「じゃあ、なんで俺のキスは抵抗しないんだよ?」




「そ、それはっ……」



完全に楽しがっている。



「たくとが、



好きだからに決まって、んじゃん!」



言わせんなーっ!と一発言ってやりたいところを抑え、平常心を。



って、平常心なんて無理に決まってるでしょ、普通。



「……っ…あっ…そ」




あたしばっかが、好きってことバレてて、不公平だよ…!




「たくとは?あたしのこと…」




たくとの気持ちが、聞きたい。




「嫌い」




え…………




そんな…すごいショックなんだけど。




「………の反対。………………好き」




「…っ………!?ふぇ?!」




思わず間抜けな声が漏れる。




「好、好、好き…って……!?」




「何度も言わせんな、ばかやろー」



「ば、ばかっ!?」



また、いつものあたしたち。




付き合ったからって、あたしたちに変わることは、ないらしい。



ずっと、この時間が続けばいいな…



今あたしは、そう願っていた___




ずっと、一緒だよ____