【完】斜め前と、ちっぽけな涙。

「あったくと、昨日はごめんね…?」




いつもバカなもかが、いきなり謝り出した。




上目使いで俺の顔を覗き込むもか。




狙ってやってんのか?




・・・・・・いや、無自覚だな、きっと。




「まだ、好きなんだろー」



俺は視線をずらし、そう言った。



「うーんっ、どうだろ・・・でも、たくとのおかげでスッキリ諦めれそう!」



「あっそ」



……諦めれそう…ね。ふっ、俺にも望みがあるんだ!



嬉しいはずなのに、



素っ気なく『ふーん』とか、俺ってかなりの不器用なやつ?




先が遠くなりそうだな・・・・・・




しかも、もか天然だし。