【完】斜め前と、ちっぽけな涙。

斜め裏の、アイツ。




なんか気になる。




でも、最近よく思うんだ。他の男と話すなよ・・・・・・って。



俺が、どんなにバーカって言っても、冷たく接したりしないし、俺より頭悪いくせに、テスト勝負しよ!って言ってきたり。



・・・・・・・・・可愛いんだよな、なんか。




アイツをからかうたび、色んな表情を見せるんだ。




そんなひとつひとつのアイツを知っていくたびに、ドキドキするんだ___なんでだよ……



斜め裏を見てばかりな俺。



周りに、”付き合ってる”と言われてても、嫌な気はしない。



でも、もし俺のせいで矢崎と別れたんだったら、俺はただの邪魔だ・・・



でもな?遠慮なんか、してられない。


友達、ライバル。そんなアイツとの関係を壊したい。



俺を、男として、見てほしい___




俺とアイツは陸上部で、いつもライバル心を持っていた。



なんでも俺と勝負して、負けてばっかで。そんなアイツに、



俺は、惚れていたのかもしれない__




気づかなかったんじゃない。



気づかないように、自分の心から逃げてたんだ___