「2人とも時間大丈夫?」 お母さんの声で時間がヤバいことに気付く。 「あ、やば!黎兎行くよ!」 「黎奈のせいで俺まで遅刻するのはごめんだ!」 「ちょっ、それどういう意味!?」 「そのまんまの意味だけど?」 言い合いをしながら玄関まで向かう。 「一々うるさいなー!」 「あー、はいはい」 靴を履きながら適当に返事をする黎兎。 「ちょっと黎兎――――「もー!遅れるわよ?」 お母さんに遮られ私も渋々靴を履く。