しばらく経って黎兎が落ち着いてきた。 「わりぃ、足がすくんで立てねぇから肩貸してもらっても良い?」 「いいよ」 私と黎兎は立ち上がり、鞄を持ち家まで帰った。 家に帰ると誰もおらず黎兎を部屋へと運び、 水を台所から持って来て、渡した。 「ふぅ、悪かったな」 バツが悪そうな顔をする。 「そんなことないよ。私の方こそごめんね」 「もう謝らなくて良いよ」