どうやって断ろうかと思っていたのに、空李君が「それいいね!」と、嬉しそうに声をあげた。


えっ?


「バイクの後ろもきっと気持ちいいと思うよ」


「えっ……でも、あたしっ……」


「遠慮しない!」


ポンッとあたしの肩を叩く陸真さん。


そうじゃなくて!


そう言いたいのに、陸真さんと空李君が2人で盛り上がってしまって会話に入れない。


ど、どうしよう……。


困ったように海都を見る。


あたしの視線に気づいた海都は「チッ」と小さく舌打ちをして、そっぽを向いたのだった。