オロオロしていると、空李君が海都の肩を叩いた。


「僕が連れてきたんだよ」


「はぁ? なんで連れてくるんだよ!?」


「だって、未玲お姉ちゃん家で1人になっちゃうじゃん」


「1人になったって不自由しねぇだろうが!」


「不自由はしないけど……僕たち兄弟でしょ。兄弟がみんなでかけちゃうと寂しいかと思って」


説明しながらも、海都に怒られてシュンとしてしまう空李君。


あたしのことを心配してくれてたんだ……。


可愛いなぁ……。


空李君に思わずキュンとしてしまうあたし。


海都はまだ納得しきれていないような様子だったけれど、空李君の気持ちが通じたのか口を閉じた。