「あたし……ママにはちゃんと幸せになってほしいの……だから……だから手を離して……っ!」


「離さねぇよ!!」


海都がグッとあたしを引き寄せて、その腕に包まれた。


「ずっと探してたんだぞ。あの時の小さな女の子を。ずっと守りたいと思ってた。いつか絶対に出会えると思ってた」


「海都……」


抱きしめる腕にグッと力がこもり、更に涙がこぼれてきた。


「好きだ、未玲」


「あたしも……」


もう、自分に嘘をつくことはできなかった……。