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それからいつも通り3人で学校へ向かう。


テスト期間中はさすがに校門の前の人だかりは少なくて、みんな教室内で勉強をしていたりした。


今日もまた、試験が返ってくるという事で七夕兄弟を出迎える生徒の数は少なかった。


その光景を見て陸真さんが「なんだかんだ言って学生だからなぁ」と、少し寂しそうに呟く。


「もしかして陸真さん、毎朝のあれ、楽しんでたんですか?」


「あぁ、もちろん。可愛い子が沢山いるしね」


そう言い、ニコッと笑う。


「女ったらし」


ボソッと海都が文句を言った。


すると陸真さんは海都の肩を叩き、「お前も早く好きな子に気持ちを伝えろよ!」と、茶化した。


その途端、海都は少しだけ頬を赤くして陸真さんの手を振り払った。