「あたしは、海都のことが好き」


小さな声で呟く。


それだけでいい。


その確かな気持ちを持っているだけで十分だ。


いつかこの気持ちが消えてなくなってしまうまで、大切にしよう。


お守りが音も立てずに水面へぶつかり、そして消えて行った……。