テスト最終日。


海都が毎日勉強を教えてくれたおかげで、あたしはここまで乗り切ることができた。


後はテストが返ってくる日を待つだけ。


教室内では大きな荷物を下ろしたように、クラスメイトたちが伸びをする。


あたしも大きく息を吐き出して、解放感から笑みがこぼれた。


学生にとってテストは本当に一大イベントだ。


「未玲、お疲れさま!」


クルッとこちらへ振り向いて万結が笑顔を作る。


「万結もおつかれぇ!」


「やっと終わったねテスト」


「本当だね。長かったよね」


「未玲、勉強大変だったでしょ?」