「あ、そっか。家族ができたんだった」


あたしはそう呟き、ベッドの上で上半身を起こして目覚まし時計を止めた。


うーんと伸びをしても、体がパキパキならない、


きっとベッドや枕がいいものでできているからだ。


昨日も、疲れていたせいもあると思うけれど、ぐっすり眠れた。


「よく眠れた?」


「うん」


「未玲お姉ちゃん、ヨダレの後が付いてるよ?」


「え、うそ!?」


と、自分の顔に手を当てた時……。


部屋の中にいる空李君に気が付いた。