すると海都がくくっていたゴムに手をかけ、それをスルッと引き抜いた。


ハラリと流れる髪。


「たまには他の髪型変えてみれば?」


「そ、そんなの別に……っ」


そうぶっきらぼうに答えてあたしは海都から身を離した。


教科書に視線を移しペンを持つ。


そしてジッと問題を睨みつけるけれど……。


海都に触れられた場所はすごく熱くて、あたしはその問題に集中することができなかったのだった。