ダメっ!


と思ったって、止まらない。


上半身はグラリと揺れて海都の膝に倒れてしまった。


「ご、ごめん!」


咄嗟に謝り、すぐに体を起こそうとする。


しかし海都の手があたしの髪に触れて、あたしは動きを止めた。


な……に?


心臓がドキドキして、海都の方を振り向く事が出来ない。


「髪綺麗だよな」


「へっ……!?」


「なぁ、なんでいっつもポニーテールなんだよ」


「な、なんでって……言われても……」


それがあたしのチャームポイントだと思っていたから、理由なんて特にない。