「あ……たし……海都が……好き……っ!」


お腹の奥の方から、止められない熱い感情がせり上がってくるのがわかる。


陸真さんがあたしの体を抱きしめる。


あたしは陸真さんの腕に抱かれて泣きながら、何度も何度も海都の名前を呼んでいた。


「あたし……海都が好きなの……!」


「うん」


「海都が……好き……きっとこれが……恋だから……」


こんな感情を持つのは生まれて初めてだった。


大好きだと思った。


海都の笑顔を、ずっと隣で見ていたいと思った。


恋というのが綺麗な感情ばかりじゃないことも、海都のおかげで知ることができた。


「海都ぉ……!!」


「ねぇ未玲ちゃん……俺にしなよ」


え……?