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《怪黄》の部屋は２階にあるらしく、鉄がむき出しになった階段をカンカンと足音を立てながら登って行く。


「ここだ。準備はいい？　未玲お姉ちゃん」


「う、うん。大丈夫！」


スゥっと息を吸い込み、キッとドアの向こうに入るハズの《怪黄》を睨みつけた。


「じゃ、開けるよ」


空李君がドアノブに手をかけ、そっと回した。


ドアはカギもかかっておらず、すんなりと開く。


すると、仲から数人の男たちの笑い声が聞こえてきた。


「《鬼龍》も大したことねぇよな」


「あぁ。俺たちが乗り込んでくるなんて考えてもいなかったんだろうな」


「今回はやられちまったけど、あれなら今度は勝てるぜ」