「海都君、未玲おかえりなさい」


「ママ、ただいま」


あたしがそう返事をするとママはあたしの隣に座り、「まぁおいしそうなお菓子ね」と、微笑んだ。


「ねぇママ、2人のケガって……」


のんびりしているママにそう聞くと、ママは「あ、そうだった」と、思い出したように声をあげた。


「昨日ね、若い男の子たちがこの家に乗り込んで来たのよ」


そう言い、お菓子を開けて口に含むママ。


「「この家に!?」」



あたしと海都は驚いて同時にそう言っていた。


《鬼龍》のたまり場じゃなくて、屋敷に来るってどういうこと!?