そりゃ、そうだよね。


こんな豪邸だもん、ご飯は毎日だってシェフの人が作っているのだろう。


「わかった。飾り付けは何でするの?」


「折り紙や厚紙を使おうと思ってね」


そう言って、陸真さんと空李君が部屋の隅に置いてあった買い物袋を取り出した。


その中にはカラフルな画用紙やマジックが入っている。


「普段はすべて業者に頼んで豪華なものを作っているんだけれど、今回は家族パーティーだから手作りしようと思ってね」


「そうなんですか」


業者に頼むほど飾り付けというのが、あたしにはピンとこない。


でも、折り紙なんかを使った飾り付けなら、大丈夫だ。