最初ドキドキしてとても眠れるわけがないと思っていたのだが、しばらくすると人肌のぬくもりに安心してきて、あたしは眠りについていた。


いつの間に眠ってしまったのかわからないくらい、自然スッと夢の中へ入っていた。


それは少し前見たあの懐かしい夢だった。


あの時は夢の内容をハッキリ把握できていなかったけれど、今回の夢はかなり鮮明に光景が現れた。


夢の場面は砂浜。


波の音が寄せて返す。


そんな中、1人の少女が砂浜に座り込み砂の山を作って遊んでいた。


3歳くらいの少女は赤いワンピースを着て、赤いサンダルを履いていた。


手にはプラスチックの黄色いスコップ。


少女は黙々と手を動かして砂の山を大きくしていく。