あたしは目の前に立つ海都にクラクラする。


浴衣の胸元が大きく開き、筋肉質でほどよく肉のついた体があらわになっている。


浴衣の隙間からふくらはぎの筋肉が消え隠れする。


「なに人の体をジロジロ見てんだよ」


「み、見てないよ!!」


慌てて視線をそらす。


心臓はバクバクと音を立てて、今にも破裂しれしまいそうだ。


「で、なに?」


「な、なにって……なにが?」


「はぁ? お前が電話してきたんだろうが」


そう言い、海都は不機嫌そうにあたしを見下ろす。


「あ、そうだった……」