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そして、ふと目を覚ますと万結が部屋にいなかった。


あたしはあくびをしながら布団から抜け出し「万結?」と、部屋の中を見回す。


トイレにでも行ったのかな?


そう思いながら窓の外を見ると、もう真っ暗になっていることがわかった。


「うわぁ、ずいぶんと寝ちゃったんだなぁ……」


時計を確認すると、夜の11時が近い。


「あ、万結は彼氏のところか……」


夜には彼氏の部屋へ行くと言っていたことを思い出し、あたしは1人布団の上に座った。


さっきまで眠っていたから全然眠くない。


1人の部屋はキーンと耳鳴りがするほど静かで、あたしはそっと天井を見上げた。


木がむき出しになっている天井に、ブラブラと電気が揺れている。