旅館に出された料理は海の幸がふんだんに使われているものだった。


さすにが海が近いだけあってすごく新鮮で、お刺身やお寿司がおいしかった。


蟹の入ったお汁もすごくおいしくて、あたしは普段以上に食べてお腹がいっぱいになっていた。


「万結、すっごく美味しかったね!」


「本当。もっといっぱい食べたかった!」


そんな会話をしながら、それぞれ部屋へと戻って行く。


部屋に入る真っ白な布団が敷いてあって、あたしはそこへダイブするように寝転んだ。


目を閉じるとこのまま眠りについてしまいそうだ。


「お風呂は露天ぶろだって。ここの旅館すごく贅沢だね」


万結がパンフレットを見ながらそう言う。


「そうだねぇ……」