なに言ってるのあたし。


咄嗟に出た『ダメ!!』


『海都を好きになっちゃダメ!!』


あたし、そう言おうとしてた。


……それじゃぁまるで、たしが海都の事を好きみたいじゃない……!!


旅館へ到着するまでのバスの中、あたしは恥ずかしくて顔を上げることができなかったのだった。