着替えを終えて丁寧に髪を乾かして仮設更衣室を出ると、あの金髪2人組が更衣室のすぐ近くでタバコを吸っているのが目に入った。


「お、私服も可愛いね!!」


「2人とも泊まり先まで送ってあげるよ!」


タバコを砂浜へ投げ捨ててすぐに近寄ってくるチャラ男。


うっ……タバコ臭い。


男たちがしゃべる度にタバコの匂いが鼻につく。


「万結、どうしよう」


こそっとそう聞くと、万結も困った表情を浮かべている。


ゆっくり着替えをしたから、もう諦めて帰っていると思っていた。


「俺たち車なんだ」


「遠慮せずに乗りなよ!」