「万結、ちょっと待ってよ!」


慌ててその後を追いかける。


すると担任の先生が「せっかくだからここで1枚集合写真を撮ろう」


と、言いだした。


当然万結は植木の隣に立ち、あたしは万結の左隣に立った。


と、その時。


左腕が隣の人にぶつかり、「あ、ごめんなさい」と、咄嗟に謝った。


すると、「なにしてんだよ」と、呆れた海都の声が頭の上から聞こえてきた。


え……?


顔を上げるとそこにはあきれ顔の海都が立っていて、驚いたあたしは思わず体のバランスを崩してしまった。


「おい!」


こけそうになったあたしを抱きとめる海都。


その瞬間、カメラのシャッターが下りた。