あたしと万結が仲直りをして数日後の事。


2週間後に迫る修学旅行の班決めが始まっていた。


修学旅行では好きな人と行動できるため、あたしと万結はすぐに一緒の班になることが決まった。


ちょうど旅館も2人部屋を一室取っていたらしく、あたしたちはそれ以上班の人数も増やすことなく、他のみんなが誰と一緒になるか悩んでいる間、ずっと話をして過ごしていた。


「ねぇ、修学旅行って鳥取の海の近くなんだよね」


あたしがそう言うと、後ろへ向いて座っている万結が「そうだね! このへんも少し行けば海に出るけど、鳥取の海は違うと思う」と、目を輝かせている。


「鳥取砂丘とか、どんな所だろうね」


「わかんない。ラクダに乗ってみたいなぁ」


「あたしは砂像見てみたい!」