陸真さんの言葉に、あたしは軽く苦笑いを返す。


きっと、陸真さんも教室へ入ってからも大変だったんだろうな。


「未玲ちゃん、今日は疲れたような悲しような顔をしてるね?」


突然言われた言葉にあたしはドキッとする。


どうしてわかっちゃうんだろう。


あたし、そんなに顔に出てるのかな?


あたしはそっと自分の頬に触れてみた。


「なにかあった?」


その質問に、あたしは少し迷ってから口を開いた。


陸真さんもあの場所にいたから、きっと話が通じるハズだ。


「乱闘の時にいた相手チームの女の子、覚えていますか?」


「あぁ。小寺万結ちゃんだろ? 《ホワイトドラゴン》の頭の彼女くらい、把握してるよ」